2009年4月27日(月)「しんぶん赤旗」

金融破綻アイスランド総選挙

中道左派が過半数

独立後初


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 【ロンドン=小玉純一】米国発金融危機で大打撃を受けたアイスランドの総選挙が二十五日実施され、一月に総辞職に追い込まれた政権の中心政党・独立党が、経済破綻(はたん)の責任を問われて大敗しました。他方、二月に発足した少数連立政権を構成する社会民主同盟と左翼環境運動が過半数を制しました。

 社会民主同盟のシグルザルドッティル首相は大勢判明後に勝利宣言し、「中道左派の政党が多数派となるのは一九四四年の独立後初めて」と述べました。

 国会は一院制で定数が六十三。議席は、社会民主同盟二十(前回二〇〇七年選挙比二増)、左翼環境運動十四(同五増)、独立党十六(同九減)、前政権打倒の運動から生まれた新党が四など。

 今後、欧州連合(EU)に加盟するかが焦点の一つとなっています。漁業水域を保全しEUの制限を避けるため従来通りEU非加盟を続けるという議論の一方、経済破綻を繰り返さず経済を救うため、EUに加盟してユーロを採用するべきだという主張も強く出されています。

 EU加盟をめぐって社会民主同盟は推進派、左翼環境運動は消極派です。シグルザルドッティル首相は、この問題で両党は妥協できると自信を示しており、EU加盟の国民投票を実施する意向です。



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