2009年4月24日(金)「しんぶん赤旗」

「海賊」法案 自公が強行

恒久派兵に道開く

外交努力と民生支援こそ

衆院本会議 赤嶺議員が反対討論


 自民、公明両党は二十三日の衆院本会議で、「海賊対処」を口実に自衛隊の海外での武力行使と海外派兵恒久法に道を開く「海賊対処」派兵新法案の採決を強行し、賛成多数で可決しました。日本共産党のほか、民主、社民、国民新の各党が反対しました。


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(写真)反対討論に立つ赤嶺政賢議員=23日、衆院本会議

 わずか六日間の審議で質疑を打ち切り、採決に踏み切った与党と、採決日程を容認した民主党の責任は重大です。

 本会議で反対討論に立った日本共産党の赤嶺政賢議員は、「軍隊の活動では海賊問題は解決できない」と述べ、「憲法九条をもつ日本がやるべきは、自衛隊の派遣ではなく、周辺国の海上警察力強化のための技術・財政援助であり、ソマリアの内戦終結と貧困の解決のための外交努力と民生支援だ」と強調。軍隊による「海賊対処」が事態の悪化を招きかねないと警告しました。また、武器使用基準の緩和については、「遠く離れたソマリア沖で自衛隊が戦後初めて人を殺傷しかねない」と批判し、廃案を求めました。

 本会議に先立つ「海賊対処」特別委員会では、民主党が自衛隊派遣を国会の事前承認事項とすることなどを盛り込んだ「修正案」を提出しました。同「修正案」は、「海賊対処」を口実にした自衛隊派兵と武器使用基準の緩和という基本点が政府原案と変わらないものであるため、日本共産党は反対。民主、国民新両党の賛成少数で否決されました。

 政府案は参院に送付されましたが、参院での審議日程は決まっていません。

【Movie】「海賊対処」法案に対する赤嶺議員の反対討論 衆院本会議(09.4.23)



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