2009年4月2日(木)「しんぶん赤旗」

資金パーティー続々

自民派閥など「西松」疑惑に無反省


 西松建設の違法献金事件で「わいろ性」をもつ企業・団体献金の害悪が問われているさなか、自民党の各派閥と国会議員が相次いで政治資金集めのパーティーを開こうとしています。「パーティー券購入の得意先は企業や業界団体」(自民党関係者)であり、一口二万円が相場のパーティー券購入は、形を変えた企業・団体献金そのものです。

 自民党各派閥の政治資金集めパーティーの開催は四月上旬に集中。二〇〇九年度予算と関連法の成立直後にも麻生太郎首相が衆院解散に踏み切ることを想定し、二月時点で決めた日程ですが、その後、「西松献金」疑惑が大問題になっても「自粛」する姿勢さえありません。

 西松建設のダミー(隠れみの)政治団体がパーティー券を購入し、派閥会長である二階俊博経済産業相と西松建設との親密な関係が問題になっている二階派は、九日に予定していた政治資金集めパーティー開催を延期しました。これ自体、パーティーを通じた政治資金集めのやましさを示しています。

 自民党国会議員などの政治資金集めパーティーも四月に相次ぎ、土日曜以外ほぼ毎日、東京都内のホテルで開かれる計画です。このほか、地元選挙区での政治資金集めパーティーも予定されています。

 〇七年の政治資金収支報告書では、政治資金集めパーティーを開いたのは四百十三団体で、一九九三年以来、過去最多。政治家個人に対する企業・団体献金が禁止されているもとで、一夜にして多額の政治資金が集められるパーティーは有力な資金調達手段となっているからです。

 パーティー収入は、政治資金規正法上は「事業収入」と処理されます。一回で二十万円以下のパーティー券購入の場合、個人名や企業名は公表されません。実態は企業・団体献金そのものであっても、その姿を隠すことに利用されています。

 派閥の政治資金集めパーティーが終わった後の二十日には、政党助成金の今年一回目の交付が自民、民主など七党に行われる予定です。「西松献金」疑惑には無反省のまま、自民党は各派閥で競い合って選挙資金を集め、政党助成金も受け取ろうとしています。


自民各派閥の政治資金集めパーティー

 2日 高村派
 3日 伊吹派
 7日 山崎派
 8日 古賀派
 13日 町村派

(津島派は3月に開催。麻生派は衆院選後に延期方針)



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