2009年3月25日(水)「しんぶん赤旗」

労働局、直接雇用促す

日本トムソンに是正指導

兵庫 派遣労働者の申告うけ


 ベアリングメーカー、日本トムソン姫路工場の派遣労働者十三人が、直接雇用するよう行政指導を求めていた問題で、兵庫労働局が直接雇用を促す内容の是正指導を行ったことが二十四日、分かりました。各地で相次いでいる申告で、是正指導が明らかになったのは初めて。労働者が加入するJMIU(全日本金属情報機器労組)兵庫地方本部と日本トムソン支部が、記者会見して明らかにしました。


 労働者は、偽装請負を含めて派遣可能期間(最長三年)を超えて五年以上も働かせられながら、日本トムソンが派遣契約を打ち切ることにしたため、派遣元のプレミアラインから三月末で解雇を通告されていました。

 組合によると、労働局が是正指導したのは二十三日。派遣法(期間制限)と職安法(労働者供給禁止)に違反していると認定。三月末で解雇することは許されず、雇用の安定を講ずることを条件に、派遣先と派遣元が相談して一カ月の間に是正するよう求めました。

 派遣元が廃業するもとで、直接雇用の助成制度も案内するなどして、派遣先に対して雇用を確保するよう促しました。

 労働者に対し労働局からは「三月末での解雇は当然許されず、雇用を確保するということだ」と説明があったことも明かしました。

 前尾良治・JMIU日本トムソン支部委員長は、「申告から一カ月余の短期間で、また解雇予定前に是正指導した意味は大きい。これを受けて、解雇を撤回させ、日本トムソンに正社員化を求めていきたい」と話しています。



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