2009年3月22日(日)「しんぶん赤旗」

核廃絶求め27年座り込み

米活動家しのび集い

ホワイトハウス前


 【ワシントン=西村央】米国政府に核兵器廃絶を求めて、二十七年余にわたりホワイトハウス前で「監視」の座り込みを続け、一月二十三日に死去した米国の反核活動家、ウィリアム・トーマスさんをしのぶ集いが三月二十日、運動を支えてきた仲間や友人の手で開かれました。参加者はホワイトハウス前にあるラファイエット公園で、粘り強い運動に共感を寄せ、核兵器廃絶への決意を新たにしました。


写真

(写真)20日、トーマスさんをしのぶボードも置かれたホワイトハウス前の「監視」活動=ワシントン(西村央撮影)

 二十日はトーマスさんの六十二回目の誕生日。集いに参加した一人で、三十年来の友人というアート・ラフィンさん(64)は「熱情あふれる平和活動家で、世界に向けて核兵器の恐ろしさを発信していた。真実を直視し、いかに運動を広げるかいつも考えていた人だった」と活動ぶりを語りました。

 トーマスさんが座り込み「監視」活動を始めたのは一九八一年六月三日。当時のレーガン政権のもと核軍拡の動きが激しくなっているさなかでした。反核団体「プロポジション・ワン(第一の提案)」を組織。その名に込められたのは、核兵器を廃絶し、戦争をなくすため、人々がその意思を提起していくという思いでした。

 「彼は、スローガンとした『賢明さと誠実さ』を身上とし、仲間をふやし、不当に逮捕・投獄された時期以外、亡くなる直前まで監視活動を続けました」と妻のエレンさんは振り返ります。

 日本の核兵器廃絶の運動にも連帯し、「ヒロシマ・ナガサキからのアピール」賛同署名を監視活動のなかで呼びかけました。一九九三年には、首都ワシントンで核兵器廃絶を憲法に盛り込むという「憲法修正提案」の住民投票運動に取り組み、56%の支持を得る成果もあげました。



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