2009年3月18日(水)「しんぶん赤旗」
米大統領、AIGを非難
「公的救済受けながら巨額ボーナス 理解できない」
【ワシントン=西村央】オバマ米大統領は十六日、政府の管理下で経営再建中の大手保険会社アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が、公的資金を受けながら高額のボーナスを支給していた問題について「正当化できない」と批判しました。
AIGは同日、総額一億六千五百万ドル(約百六十億円)のボーナスを既に支給したことを明らかにしていました。
米メディアによると、巨額損失を計上した複雑な金融商品取引を手掛けた部門などの幹部社員約四百人に支払われています。
オバマ氏は、AIGが無謀な経営のために危機に陥り、国民の税金で破たんを免れていることをあげ、「その投機家たちに一億六千五百万ドルものボーナスを支払うことは理解できない」「彼らはこの非道を納税者にどう弁明するのか」と非難しました。
その上でガイトナー財務長官に対し、支払い阻止に向けた法的手段を行使するよう指示しました。
AIGに対し、米政府と連邦準備制度理事会(FRB)は今月三日、最大三百億ドルの資本注入などを発表。四度目となるこの救済策を含め、合計千七百億ドル超の公的支援が行われています。

