2009年3月11日(水)「しんぶん赤旗」

閣僚会合の助言者に

離農推進の人物

参院予算委で紙議員が追及


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(写真)質問する紙智子議員=10日、参院予算委員会

 日本共産党の紙智子議員は十日の参院予算委員会で、日本の農業の方向性を決める「農政改革関係閣僚会合」の「アドバイザリー」に、規制改革会議などで農業の規制緩和を主導している大泉一貫宮城大学大学院教授が就任していることを告発し、政府の姿勢をただしました。

 大泉氏は論文で、「農地所有の大胆な見直しや農業への自由な参入等、農業者の総入れ替えも射程に入れた、これまでのいきさつにとらわれない大胆な農政改革を必要とする」と農業への市場原理導入を唱えています。

 また、大泉氏も参加して作成した、財界シンクタンク「日本国際フォーラム」の農業についての提言(今年一月発表)では、「百ヘクタール規模の農業経営を展開する経営体を一万程度育成する」「撤退する農業者の早期離農を助成し農地集積を図れ」などと農業の規制緩和推進を掲げています。

 紙氏は「この人物の考え方が分かった上でアドバイザリーに入れているのか」と追及。石破茂農水相は「当然承知の上でやっている。いろんな議論があり、そのような考えを支持する国民もいる」などと答えました。

 紙氏は「農水省が二月に出した『新たな食料情勢に応じた国際的枠組みについて―中間取りまとめ』ともかけ離れた議論をしている人物だ。『改革』という名のもとに、国民の願う真の改革の方向と逆行したものにしてはいけない」と強調しました。



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