2009年3月5日(木)「しんぶん赤旗」

小児病院

廃止条例を廃案に

4団体が存続訴え

東京


 石原慎太郎都知事が都立の梅ケ丘病院、清瀬小児病院、八王子小児病院の廃止条例案を都議会定例会に提出した問題で、地域住民や病院関係者などでつくる市民団体の代表らが四日、都庁内で記者会見し、病院存続を訴えました。その中で、十一日から条例案廃止を求めて都庁前で座り込み行動に取り組むことを明らかにしました。

 会見で代表らは口々に、子どもを守るためには三病院の存続が必要だと強調。都立八王子小児病院を守る会の矢代美知子代表は心臓手術を待つダウン症児の母親からの「緊急の場合を考えると不安でならない。八王子病院は生活の上で大切な場所」というメッセージを読み上げ、「都知事、この声を聞いてください」と訴えました。

 梅ケ丘病院の存続を求める家族と都民の会の池崎吉次代表は「五十年以上の歴史のなかで、地域があたたかく患者を受け入れてくれてきた。(移転すれば、医療水準の)後退を余儀なくされる」と指摘。都立清瀬小児病院を守る会の畠山まこと副会長は「清瀬小児は年間一万人を超える小児救急を受け入れてきた。近くになければ助かる命も助からない」と語りました。

 東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会の四谷信子代表委員は「公立病院は苦しみ悩んでいる人の命をつなぐ最後のセーフティーネット。都立病院を東京都の手から離すのは、都民の願いと逆行している」と石原都政を批判しました。

 同連絡会の氏家祥夫代表委員は今月十一―十三、十七―十八、二十四、二十七の七日間、都庁前で条例案廃止を求めて座り込みをするとしています。



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