2009年2月22日(日)「しんぶん赤旗」
首班指名のネタニヤフ氏
大連立政権を模索
カディマは拒否
イスラエル
【カイロ=松本眞志】イスラエルの右派政党リクードのネタニヤフ党首(元首相)は二十日、ペレス大統領による首班指名を受け、組閣に向けて動きだしました。
ペレス氏は指名にあたり、国会議員百二十人中、過半数の六十五人がネタニヤフ氏の首相就任を支持したと表明。指名を受けたネタニヤフ氏は「国家の治安と隣国との和平を確立する責任を負った」と述べ、野党の右派勢力だけでなく、与党のカディマと労働党の参加も視野に入れた大連立政権の構想を訴えました。
これに対してカディマ党首のリブニ外相は「政治的定見も価値もない政府が形成されるのは明らかだ。立場の異なる政府の駒(こま)になるつもりはない」と述べ、大連立構想を拒否。二国家共存によるパレスチナ和平実現を唱え、占領地のパレスチナへの返還を拒むネタニヤフ氏との相違を強調しました。
ネタニヤフ氏指名の決め手になったのは、極右「わが家イスラエル」のリーバーマン党首の支持でした。これによって新政権が右翼的方向にシフトしたとの声もあります。
一方、イスラエル紙ハーレツは、オバマ米政権がイスラエルとパレスチナの「二国家共存」の解決に反対する政権に好意を持たないだろうとの見方を提示。右派勢力がこれを意識し、カディマをとりこむことで極右的色彩を薄めようとしていると指摘するとともに、「カギは米国にあることを忘れてはならない」と述べています。
イスラエル政局の動向を受け、パレスチナ自治政府のナビル・アブルデイネ議長府報道官は訪問先のバーレーンで、「二国家共存策、過去の合意、入植地拡大の凍結、国際法の順守を誓約するならば、イスラエルのどの政権とも交渉するつもりだ」と語っています。

