2009年2月4日(水)「しんぶん赤旗」

イラク戦争支持の決定

オランダ首相 調査指示


 オランダのバルケネンデ首相は二日、イラク戦争を支持した自らの決定について、独立の委員会で調査するよう指示しました。ロイター通信などが報じました。

 同国政府は、米国が二〇〇三年にイラク戦争を開始した際、大量破壊兵器の脅威を理由に「政治的支持」を表明。国内の反対世論のため、すぐに派兵することはできませんでしたが、同年末から〇五年までイラク南部に約千四百人の部隊を送り込んできた経緯があります。

 バルケネンデ首相は〇二年から首相を務めており、野党の調査要求に長い間抵抗。首相は、調査は経済問題など差し迫った問題から目をそらすものだと述べていました。

 そのため、今回の首相指示は「劇的な方向転換」とも指摘されています。最近になって政府の法律専門家がイラク戦争について国際法違反の可能性があると考えていたという事実が浮上し、これを受け、調査に向けた動きが加速したという見方もあります。

 調査にあたる委員会は、十一月に報告書を公表する予定です。

 オランダ政府は現在、アフガニスタンへの派兵を二〇一〇年以降も延長するのかどうかという問題にも直面しています。



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