2009年1月28日(水)「しんぶん赤旗」

二次補正予算が成立

両院協不調 きょう施政方針

国民の多くが「給付金」反対


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(写真)衆院議長から宣告を受け、第二次補正予算が成立した衆院本会議=27日

 国民の多くが反対する「定額給付金」を柱とする二〇〇八年度第二次補正予算は二十七日、成立しました。同予算をめぐっては、衆院と参院が異なる議決をしたため、両院協議会で二日間にわたる協議が行われましたが、不調に終わりました。

 同日夕、衆院本会議が開かれ、両院協議会の報告を受け、河野洋平衆院議長は、憲法第六〇条の規定により衆院の議決が国会の議決となったことを宣告しました。

 一方、自民、公明の与党側が同日にも、両院協議会と並行して強行する構えを見せていた施政方針、外交、財政、経済など政府四演説は二十八日に行うことになりました。これに対する代表質問は、衆院では二十九、三十両日、参院では三十日、二月二日に行われます。

 両院協議会では、「定額給付金」を含む二次補正の成立を求める衆院側(自民、公明)と、定額給付金部分を削除すべきだとする参院側(民主、社民)の議論が平行線に終わりました。

 続いて開かれた政府関係機関の補正予算に関する両院協でも、衆院側(自民、公明)と参院側(民主党議員と日本共産党の大門実紀史議員)の議論は平行線に終わりました。

国民の窮状打開に全力

こくた国対委員長が会見

 日本共産党のこくた恵二国対委員長は二十七日、二〇〇八年度第二次補正予算の成立を受けて、国会内で記者会見し、党の立場を述べました。

 こくた氏は、第二次補正予算は、国民の七、八割が反対する二兆円の「定額給付金」を中心とした内容で、公的資金による銀行支援の保証枠を増やす中身まで含まれたものだと批判。党として反対を貫いたと述べました。

 また、成立にいたる経緯について、今回の補正予算が国民の生活に役立つのかどうか内容をしっかり議論することが求められていたのに、与党側が衆院で、わずか三日間で採決を強行したことを批判。あわせて、参院での質疑については、野党間で集中審議と公聴会を求めようという約束があったのに、民主党にそれを途中で放棄するという不可解な動きがあったのは「残念だ」と述べました。

 こくた氏は、「国民のいまの窮状にどうこたえていくのかという点での議論の深まりが求められている」として、〇九年度予算案の審議では、緊急に必要とされている雇用危機の打開や景気対策、日米同盟の根本的な見直しの提起などで全力を尽くす決意を表明しました。



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