2009年1月18日(日)「しんぶん赤旗」

西松建設

政界に5億円 政治団体代表

裏金管理会社の役員


 政界へ五億円近い資金提供をしていた西松建設関連の二つの政治団体代表が、同建設の外為法違反事件にからみ元社長が逮捕された同建設の子会社「松栄不動産」の役員を務めていたことが本紙の調べで分かりました。同不動産は、裏金を管理・支出する役目があったとされ、裏金の一部が政界へのカネの原資となっていた疑惑が浮上しました。

 松栄不動産は、西松建設が100%出資する子会社。東京都港区の西松建設本社ビル内にあります。東京地検特捜部は、西松建設元副社長の藤巻恵次容疑者(68)らとともに松栄不動産元社長の宇都宮敬容疑者(67)を逮捕しました。

 宇都宮容疑者は二〇〇一年六月に同不動産社長に就任するまでは、西松建設の社長室経営企画部長でした。今回の事件で自宅が捜索され、参考人として聴取もされた西松建設の国沢幹雄社長(70)の側近だった人物です。

 政治団体代表をしていたのは、一九九九年六月三十日から二〇〇七年六月二十九日まで松栄不動産監査役だった風間森夫氏と、九三年六月三十日から〇一年六月二十九日まで同不動産取締役だった神田行道氏の二人です。

 風間氏は九五年十一月に設立された「新政治問題研究会」の、神田氏は九九年六月設立の「未来産業研究会」のそれぞれ代表。両氏とも西松建設の土木営業本部営業管理部長を退任すると同時に政治団体を設立、代表となりました。両団体は〇六年に解散。

 政治資金収支報告書によると、両団体は、のべ約七千七百人から総額約五億一千五百万円の「会費」を集めたと記載しています。

 両団体は、「会費」のほか、資金集めパーティーで約七千三百万円を集めていますが、同報告書からは会費納入者やパーティー券購入者などの詳細は不明です。

 両団体はこうした収入を原資に、あわせて五億円近いカネを自民党、民主党などの政治家などにばらまいていました。

表


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