2009年1月17日(土)「しんぶん赤旗」
ホンダ 期間社員ゼロに
4月末まで 3100人契約打ち切り
ホンダは十六日、国内工場で働く期間社員三千百人の雇用契約を四月末までにすべて打ち切ると発表しました。昨年十二月以降、期間社員の雇い止めを繰り返しており、今回の削減で昨年十一月末に四千五百人いた期間社員はゼロになります。
ホンダ期間社員の契約期間は一、二カ月という短期です。ホンダは細切れ雇用を繰り返すことで、不況になればすぐに雇い止めで人減らしできる体制を整えてきました。
ホンダ本社によると、今回の人員削減は埼玉製作所(埼玉県狭山市)、鈴鹿製作所(三重県鈴鹿市)における四輪車計五万六千台の減産(今年度中)にともなうもの。「グローバル規模での市場環境の急激な変化に対応するために避けられない」(本社広報部)としています。
ホンダは自動車メーカー十四社で構成する「日本自動車工業会」の会長企業。内部留保(ためこみ)は六兆五百八十八億円(連結、〇七年度)にのぼります。
三月で契約を切られることになった期間社員の男性は本紙に電話で窮状を訴え、「子育てや住宅ローンの返済を考えると途方に暮れる。私たちが働いてつくった膨大な内部留保があるのだから、なぜ雇用を守らないのか。こんな使い捨ての働かせ方がしょうがないとは思えない」と話しました。

