2009年1月13日(火)「しんぶん赤旗」
虐待収容所は閉鎖を
オバマ氏は公約守って ワシントンで人権団体
米・グアンタナモ
![]() (写真)11日、グアンタナモ収容所閉鎖を訴える人権活動家たち=ワシントン(西村央撮影) |
【ワシントン=西村央】司法手続きがないまま「テロ容疑者」として、多数の人の拘束を続けているグアンタナモ米海軍基地内の収容所の閉鎖を求める集会が十一日、人権団体などが主催してワシントン市内で開かれ、オバマ次期大統領が公約通り閉鎖に踏み切ることや同収容所での拷問の中止を訴えました。
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国際的人権団体アムネスティ・インターナショナルや、全米市民的自由連合(ACLU)、9・11同時テロ被害者家族で作る「ピースフル・トゥモロー」などが主催団体となったこの日の集会には約二百人が参加。参加者は収容者に扮(ふん)したオレンジ色の衣装に身を包み、「私たちが必要なのは正義であり、恐怖の政治ではない」「ジュネーブ条約に違反している不当な拘束はいますぐ中止を」と訴えました。
ワシントン・ピースセンターのマラキィ・キルブライト氏は、「この運動は人権活動家が二〇〇五年にキューバにあるグアンタナモ基地まで出向いたことから始まり、いま大きな広がりを見せている。最高裁も、拘束の可否について司法の場で争う権利を認める判断を下している。不当な拘束を続けている収容所は閉鎖させなければならない」と語りました。
グアンタナモ米軍収容所 米国が二十世紀初めに、キューバの独立を認める代わりに南東部のグアンタナモ湾の一角を占拠して設置した海軍基地の中にあります。二〇〇二年以来、米国はここをアフガニスタンやイラクでの拘束者の収容所として使用。キューバは一九五九年の革命以来、一貫して基地の返還を要求しています。


