2009年1月11日(日)「しんぶん赤旗」

今週の国会

補正予算めぐり緊迫

与党、13日衆院通過狙う


 新年五日という異例の早期開会となった国会は今週、「定額給付金」を柱とする二〇〇八年度第二次補正予算案と同関連法案の衆院通過をめぐって、最初の緊迫した局面を迎えます。

 与党は、十三日の衆院通過を狙っています。衆院予算委員会は九日の理事会で、衛藤征士郎予算委員長(自民)が、十三日に第二次補正予算案の締めくくり総括質疑を行い、採決することを職権で決めました。

 二次補正の予算委での質疑は八日に始まったばかりです。同予算案は約二兆円規模の税金をばらまく「定額給付金」をはじめ問題が山積しています。大企業が大量の「派遣切り」を行う深刻な雇用情勢のなかで、日本共産党は、日本経団連の御手洗冨士夫会長や、解雇された労働者の参考人質疑を要求してきました。

 審議が尽くされていないなかでの、「十三日採決」決定にたいし、日本共産党の笠井亮議員は「審議を続行すべきだ」と抗議しました。

 また、財政投融資特別会計から「定額給付金」の財源を確保するための関連法案などを審議する衆院財務金融、国土交通、総務の三委員会も九日の理事会で、十三日に採決を行うことをそれぞれ決めました。日本共産党は、採決の強行に反対しました。

 一方、衆院議院運営委員会は九日の理事会で、十三日の本会議設定を小坂憲次委員長(自民)の委員長職権で決定しました。

 与党側は、同日中に予算案と関連法案の各委員会での採決を強行し、本会議に緊急上程。同日中に衆院を通過させ、参院に送付することを狙っています。参院では十三日午後に予算委員会理事懇談会が予定されていますが、日程協議の行方は不透明です。

 民主党は(1)十三日の衆院予算委と本会議には出席し、採決直前に退席するなどして抗議する(2)参院での審議は当面拒否する―としています。自民党では渡辺喜美元行政改革担当相が二次補正予算案に反対する意向を示しています。


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