
2009年1月5日(月)「しんぶん赤旗」
地上部隊 ガザ侵攻
テルアビブ 1万5千人が抗議
イスラエル
【カイロ=松本眞志】昨年十二月二十七日からパレスチナ自治区ガザへの空爆を続けてきたイスラエル軍は三日夜から大規模な地上部隊を侵攻させました。戦車部隊とともに、北、東、南方向から「多数の部隊」(軍声明)が侵入。軍艦の艦砲射撃も行われました。バラク国防相は「作戦は必要なだけ拡大、強化される」と述べました。
カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、地上戦でパレスチナ側は子どもを含む三十人が死亡、イスラエル側はイスラム武装抵抗組織ハマスとの戦闘で兵士三十人が負傷。昨年末の空爆開始以降、ガザ地区住民の死者は四百八十五人、負傷者は二千四百人にのぼっています。
ロイター通信によると、ガザの商業地区に四日、イスラエル軍の複数の砲弾が着弾。少なくとも民間人五人が死亡、四十人が負傷しました。
イスラエル最大の都市テルアビブでは、地上戦開始直後に一万五千人規模の抗議行動が行われ、アラブ系住民だけではなく、多数のユダヤ系市民も参加しました。
欧州各地デモ
【ロンドン=岡崎衆史】英仏独伊各国やオランダ、スペイン、ギリシャなど欧州各地で三日、パレスチナのガザ地区へのイスラエル軍の侵攻に対する抗議デモが繰り広げられました。このうち英国では、ロンドンをはじめ、マンチェスター、ポーツマス、ブリストル、エジンバラ、グラスゴーなどの主要都市でデモが行われ、参加者は「ガザでの戦争をやめよ」と行進しました。最大となったロンドンのデモには主催者発表で約七万五千人(警察発表で一万二千人)が参加しました。
フランスではパリのデモに二万一千人以上が参加。ドイツでは、ベルリンで三千五百人、デュッセルドルフで四千人がデモ行進し、ギリシャのアテネでも五千人が行進しました。