2008年12月31日(水)「しんぶん赤旗」

ガザ死者363人に

イスラエル 境界を軍事域指定


 【カイロ=松本眞志】イスラエル軍は三十日もパレスチナ自治区ガザへの攻撃を続行しました。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、四日間で三百六十三人が死亡、千七百八十人以上が負傷。破壊された建物の下では多くの人々が埋もれたままです。

 一方、イスラム武装抵抗組織ハマスのロケット砲攻撃によるイスラエル側の死者は四日間で兵士一人を含む五人です。

 同国のバラク国防相は二十九日、「(ハマスとの)全面戦争に突入した」と語り、大規模地上攻撃を準備。ガザ地区から周辺二―四キロの範囲を「制限軍事地域」に指定し、域内から市民やメディア関係者の排除を指示しました。

 ガザ地区内の病院では、死傷者の増大で対応が追いつかず、エジプト政府は二十九日、負傷者を搬送する救急車の国境通過を許可しました。

 イスラエル軍の攻撃停止を求める抗議行動は英国、ドイツ、スペイン、インドネシア、韓国などにも広がっています。

 イスラエルと国交を持つアラブ国でも、ヨルダンは与党系国会議員が政府に国交断絶を要求。エジプトはムバラク大統領がイスラエルの行為を「侵略」と非難し、停戦の延長とパレスチナの統一を訴えました。


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