2008年12月18日(木)「しんぶん赤旗」

三菱ふそう

雇い止め撤回求める

派遣2人が労組加入

川崎


 三菱ふそうトラック・バス(川崎市)に派遣され、契約途中の今月末で雇い止めを通告された三十代の男性二人が十七日、首都圏青年ユニオンに加入し、同社に対して契約の中途解除の撤回と寮への居住を引き続き認めるよう申し入れました。

 契約の中途解除は、やむを得ない理由がないと違法です。いすゞ自動車などでも同様の雇い止めが行われており、厚生労働省は安易な中途解除をしないよう指導しています。

 厚労省で記者会見した男性Aさん(35)は、同社の社宅寮を追い出されると住むところがないと話し、「次の仕事も見つかっていない状況で、毎日、不安でたまらない」と訴え。中途解除する同社に対し、「正社員と同じ仕事を四年間やってきた。納得できない」と批判しました。

 同社は、川崎工場の派遣と期間従業員の約五百人について、今月末をめどに雇い止める方針。組合は十九日の回答を求めました。

 二人の男性は、十一月中旬に派遣会社から口頭で二十五日での解雇を通告され、寮も二十九日での退去を求められました。Aさんは、来年三月末までの雇用契約がありました。三年以上働きながら、同社から直接雇用の申し入れもされていないと話しました。


“寮出る必要ない”工場前で宣伝

 首都圏青年ユニオンは十七日早朝、「三菱ふそうは、派遣・期間工のクビを切るな!寮から追い出すな!」と、川崎市の三菱ふそう川崎工場北門前で宣伝行動にとりくみ、本社に団体交渉を申し入れました。

 宣伝には、首都圏青年ユニオンの河添誠書記長ら約二十五人が参加。「退職合意書・退職届にサインするのはやめましょう」「寮からでる必要はありません」「ひとりで悩むのではなく、なんでも相談してください」とマイクで訴えると、出勤してくる労働者たちがつぎつぎビラを受け取っていました。

 派遣契約を中途解除されたAさん(35)もマイクを握り、「四年働いていました。十二月二十五日付で退職と一方的にいわれ、いまはお金もなく、寮をでることもできない」と、理不尽な契約解除に抗議の声を上げました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp