2008年12月7日(日)「しんぶん赤旗」

今週の国会

派兵・金融 2法案焦点

参院予算委集中審議も


 今週の国会は、参院予算委員会で十日、麻生太郎首相出席のもと、経済・社会保障をテーマに集中審議がおこなわれることが決まっています。日本共産党の山下芳生議員が質問に立ちます。

 さらに今週は、新テロ特措法改定案と新金融機能強化法案の審議の行方も焦点となります。政府・与党は、両案の成立を臨時国会を今月二十五日まで延長した最大の理由としています。

 自衛隊のインド洋派兵を一年延長する新テロ特措法改定案は、民主党が衆院では採決を先導し、参院でも一時は外交防衛委員会で十一月十八日に採決する日程で合意していました。しかし、同党は前日の十七日に突如、政府が第二次補正予算案を提出しないかぎり採決に応じられないと方針転換。一方、与党側は採決抜きの質疑には応じられないとの態度に出て、ストップしたままとなっています。

 同法案は、参院で採決されない場合も、二十日以降、憲法の「みなし否決」規定により、衆院での三分の二の多数による再議決が可能です。しかし、参院の民主党執行部は、それ以前のしかるべき時期に採決に応じる立場を表明しており、週明けの外交防衛委員会理事懇談会で、今週の審議日程が決まる可能性があります。

 金融機関に十兆円規模の公的資金を投入するための新金融機能強化法案も、この間、参院財政金融委員会での質疑がおこなわれておらず、今後の審議日程も決まっていません。

 同案は、来年一月五日以降、衆院再議決が可能となりますが、民主党と国民新党は、両党が参院に提出し、すでに同院を通過している郵政株式売却凍結法案が衆院で採決されれば、新金融機能強化法案の参院採決に応じるとしています。

 自民党の大島理森国対委員長は五日、両党に対し、凍結法案を九日に衆院総務委員会、十一日に衆院本会議で採決する方針を伝える一方、金融法案について、十一日に参院財金委で、十二日に同本会議で採決するよう求めました。

 日本共産党は、この二つの悪法を成立させるための会期延長に反対しましたが、延長国会では、徹底審議をおこなったうえで廃案にする立場で論戦にのぞむ構えです。


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