2008年11月29日(土)「しんぶん赤旗」

消費税引き上げの時期

年内の明示迫る

政府税調


 政府税制調査会(首相の諮問機関、香西泰会長)は二十八日の総会で、二〇〇九年度税制「改正」に向けた答申を決定し、麻生太郎首相に提出しました。答申は、消費税増税を含む将来の税制「抜本改革」について、政府が十二月中にまとめる中期プログラム(工程表)の中で消費税増税の「実施時期を明らかに」するように要請しました。

 政府税調は昨年十一月に示した答申「抜本的な税制改革に向けた基本的な考え方」で、社会保障費を「消費税率を引上げていくことによって賄うとの姿勢を明らかにすること」と明記。法人実効税率の引き下げについては「必要である」と述べていました。

 答申は、「経済の荒波の中でも、高齢化の進展等に伴う社会保障費の増加は着実に進(む)」ことへの対応や「成長力の強化を図る」ことが重要となっていると指摘。その上で、昨年十一月の「答申」を「ゆるぎなく堅持すべきだ」と強調しています。消費税増税と法人実効税率引き下げをセットで求めたものです。

 また、来年度税制「改正」の個別項目として、企業の海外子会社の利益を非課税にする制度の導入などを盛り込みました。大企業優遇税制のいっそうの拡充を求めています。



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