
2008年11月29日(土)「しんぶん赤旗」
政党助成金廃止を提案
カナダの話ですが
【ワシントン=小林俊哉】カナダのフレアティ財務相は二十七日、同国下院で演説し、経費節減策の一環として、年間二千六百万カナダドル(約二十億円)にのぼる政党助成金の廃止を提案しました。
オタワからの報道によると、同財務相は「カナダ国民は、自分で自らの経費を支払っている。政党も自らの経費を自分で支払うべきであり、納税者の金を使うべきではない」とのべました。
与党・保守党のマッケイ国防相は同日、記者団に対し、「経済的に厳しい時期が続くことは、われわれもよく認識している。当然の帰結として、われわれ政党もすべて、犠牲を払わなければならない」とのべました。
ただ、同国議会は、与党・保守党が単独過半数に達しておらず、少数政権です。野党の一部が賛成しないかぎり、政府提案は議会を通過しません。少数政党は同助成金に依存しており、政府提案に強く反対しています。
カナダの政党助成金 カナダ連邦議会に議席を持つ政党は、直近の選挙での得票数に応じて、一票につき一・九五カナダドル(約百五十円)の助成金を受け取ることができます。今年十月の選挙結果に基づき、来年、与党・保守党は一千万カナダドル、野党第一党の自由党は七百万カナダドルを受け取る見込みです。