2008年11月26日(水)「しんぶん赤旗」

非嫡出子国籍

最高裁判決は画期的

参院委 仁比議員に法相


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(写真)質問する仁比聡平議員=25日、参院法務委

 日本共産党の仁比聡平議員は二十五日、国籍法改正案を審議している参院法務委員会で、現行の国籍法の規定を違憲とした六月四日の最高裁判決の意義について政府の見解をただしました。

 同判決は、日本人の父親と外国人の母親をもつ子どもの場合、両親の婚姻を国籍取得の要件とする現行法の規定は、憲法一四条の法の下の平等に反するとしたものです。森英介法相は「画期的判決だった」とし、「(国籍が取得できず)不遇な状態に置かれた子どもたちについて、情においてはしのび難い」と述べました。

 仁比氏が「同じ日本国民である父から認知された子なのに、父母が婚姻していない非嫡出子が日本国籍を取得できないという区別を違憲としたのか」とただすと、法務省の倉吉敬民事局長は「ご指摘の通り」と答えました。

 仁比氏は、「最高裁判決にある、『子にとっては自らの意思や努力によっては変えることのできない父母の身分行為に係(かかわ)る事柄』で、国籍取得が左右されていいのかという問題だ」と指摘。倉吉局長は「非常に重く受け止めている」と述べました。

 また仁比氏が、最高裁が判決理由として、国際人権B規約や児童の権利に関する条約を示しているのは、「非嫡出子差別への国際社会の指摘を受け止めたものか」と迫ったのに対し、倉吉局長は「十分に受け止めている」と答弁しました。


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