2008年11月19日(水)「しんぶん赤旗」

3大銀 中小融資に大なた

3兆円減 社会的責任に背く


 三メガバンクグループ(三菱UFJ、みずほ、三井住友)の中小企業向け貸し出しが一年間で約三兆三千二百億円も減少したことが、十八日までに出そろった各グループの中間決算で分かりました。

 九月期中間決算資料によると、九月末の中小企業向け貸出残高は、三菱UFJフィナンシャルグループ(FG)が前年同月比で三千三百六十五億円の減少となりました。同じく、みずほFGが二兆二千九百四十七億円の減少、三井住友FGも六千八百九十四億円のマイナスです。

 三メガバンクを先頭に貸し渋り・貸しはがしが激しさを増しています。中小企業の資金繰り悪化が深刻になり、倒産も増加しています。一方で三菱UFJは米国の投資銀行に九千億円もの出資を行っています。

 大銀行は貸し渋り・貸しはがしをやめ、中小零細企業への資金供給という社会的責任を果たすことが求められます。政府は大銀行に、中小企業への貸し出し目標と計画を明確にさせて監視・監督を強化するなど実効ある対策を行うべきです。


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