2008年11月15日(土)「しんぶん赤旗」
“宗教の名でテロ”非難
国連総会首脳級会合 宣言を採択
【ワシントン=小林俊哉】ニューヨークの国連本部で宗教間対話を主題に開催された国連総会首脳級会合は十三日、宗教の名の下に市民を殺害するテロ活動や暴力を非難する宣言を採択して、閉幕しました。
宣言は「不寛容、差別、憎悪の表明、宗教上の少数派への嫌がらせなどといった深刻な事象を憂慮する」とし、「すべての参加国が、宗教、文化、信条の多様性とともに、対話、理解、寛容の重要性を強調する」としました。
また、国連総会として「対話を通じた寛容と相互理解の文化を促進し、平和、理解、寛容の文化の確立を追求する宗教指導者、市民社会、諸国の取り組みを支持する」としています。
国連では、宗教を主題にした議論は避けることが通例で、今回の会合の主題も、公式には「平和の文化」とされています。同会合は、サウジアラビアのアブドラ国王が主催した「対話のための国際会議」(今年七月にマドリードで開催)の決議で開催が要請されたもの。二日間で約七十カ国の首脳、代表が参加しました。

