2008年11月2日(日)「しんぶん赤旗」

中国側窓口トップ

台湾初訪問へ

経済界含め60人代表団


 【北京=山田俊英】中国の台湾との交流窓口機関、海峡両岸関係協会の陳雲林会長が三日から七日にかけて台湾を訪問します。中国側の交流窓口トップの訪台は初めて。台湾の対中国窓口機関、海峡交流基金会の江丙坤(こうへいこん)理事長のほか、馬英九・台湾総統とも会談する見通しです。大陸との関係を重視する馬政権が五月に発足して以来、改善してきた関係がさらに進展しそうです。

 中国側は金融界、実業界を含め六十人の大型代表団を送ります。

 陳会長は十月三十日、台湾メディアの取材に対して、「今回の訪問は両岸(中台)関係の長期的発展の必要性を考慮したものだ」と強調しました。世界金融危機への対応や、三通(中台直接の通商、通航、通信)の前進についても話し合いたいと表明しました。

 週末直行チャーター航空便の増発、海運直行便の就航、直接郵便では既に合意ができ、合意文書に署名する予定です。

 両トップ会談では食品安全も議題にのぼります。台湾では中国製食品から有害物質メラミンが検出され、製品回収や買い控えが起きています。この問題で中国側は異例の謝罪書簡を台湾側に送りました。

 十月初めには米政府が台湾への武器売却を発表し、中国政府は軍事交流の中止などで米国には厳しく抗議しました。しかし、台湾に対する直接の非難は避けました。

 一方、陳会長は今回の訪問では「政治問題には触れない。台湾内部の政治問題に介入しない」と明言しており、あくまで経済を軸に交流を深める立場です。


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