2008年10月29日(水)「しんぶん赤旗」

ナイトの称号 ミャーと承諾

和歌山 貴志駅長


 働く猫の代表としてフランス映画にも出演した和歌山電鉄貴志駅のたま駅長(三毛猫、九歳)に二十八日、和歌山県が県のPRに貢献したと「和歌山県勲功爵(くんこうしゃく)」を贈りました。

 爵位は貴志駅にちなみ「わかやまでナイト(騎士)」。県が今回創設した動物を表彰する制度の第一号です。たま駅長は、周りの喧噪(けんそう)には無関心。でもおとなしくメダルを付けてもらい一声ミャーと鳴きました。

 貴志川線(貴志―和歌山、十四・三キロ)は、南海電鉄が二〇〇三年に撤退を表明し存続の危機にひんしましたが、沿線住民の強力な運動のもと、初期投資と施設整備を県が負担、経営は民間会社といういわゆる「上下分離方式」で再出発。いちご電車やおもちゃ電車などを運行させ、駅に隣接した売店に飼われていたたまを駅長に就任(今年一月からは課長職相当のスーパー駅長)させるなどローカル線の話題を全国に発信し続けています。


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