2008年10月21日(火)「しんぶん赤旗」

幹部の高額報酬に批判

ドイツ銀行総裁 約19億円
英RBSのCEO 約9億円

欧州で制限の動き


 世界的な金融危機のもとで米欧各国政府は金融機関の救済に乗り出しています。その際、金融機関の幹部が法外な高額報酬を得ていたことが問題になり、報酬額に「合理的な」枠をはめる動きが広がっています。仏紙ルモンド十九―二十日付も一面トップで「銀行家の富裕化がスキャンダルに」と報じました。

 米国では今月初めに成立した金融安定化法が救済対象金融機関幹部の高額報酬の制限に有効かどうか疑問が出ていますが、金融機関幹部の法外な高報酬は欧州も同じです。

 最近話題になったのは、フランス、ベルギー、ルクセンブルクの三カ国が公的資金投入で救済をはかった仏・ベルギー系大手銀行デクシアの最高経営責任者(CEO)アクセル・ミラー氏の退職金が三百七十万ユーロ(約五億円)に達するという事実でした。

 イギリスで政府の救済措置を受けることになったロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)のCEOフレッド・グッドウィン氏の二〇〇七年の年間報酬は五百三十七万五千ポンド(約九億四千万円)。ドイツ金融機関も高額報酬は有名で、ドイツ銀行のアッカーマン総裁が〇七年に受け取った年間報酬は千四百万ユーロ(約十九億円)に上っていました。

 英国立統計局の最近の発表によると、〇七年に同国の金融部門でボーナスとして支払われた額の合計は百六十八億ポンド(約三兆円)。これは、英国政府が今回、三つの金融機関救済のために投入を決めた三百七十億ポンドの半分近い額(45%強)に達します。

 どの国でも高額報酬に対する批判や不満が高まっており、各国で額を制限する措置が検討されています。

 英ブラウン首相は、公的資金を投入された金融機関では今年、配当もボーナスも支払わせない方針を表明。ドイツでは十七日に救済金融機関の幹部報酬を制限する法律が議会を通過しました。額は明記されていませんが、シュタインブリュック財務相は五十万ユーロ(約六千八百万円)が「合理的な」年収の限度だと指摘しています。

 一方、高額報酬制限の法制化が当面見送られたフランスでは、経営者団体の仏企業運動(MEDEF)が七日に独自の「行動規範」を発表、「破たんに瀕した企業の経営者が退職金を得て職を辞するのは容認しがたい」との立場を明らかにしました。(浅田信幸)


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