2008年9月27日(土)「しんぶん赤旗」

築地再整備は可能

村松都議 市場移転断念迫る


 日本共産党の村松みえ子東京都議は二十五日の都議会本会議で代表質問し、都が築地市場(中央区)を高濃度の有害物質で汚染された東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転しようとしている計画について、食の安全・安心を最優先にするためにも、移転を断念し現在地で再整備するよう求めました。

 村松氏は、石原慎太郎知事が「(高濃度汚染の)範囲はきわめて限られている」と述べたことについて、手抜きといわれる都の調査でもベンゼンやシアン化合物など環境基準を超える汚染物質が移転予定地の36%の地点で検出され、予定地の全域で高濃度に汚染されていることを示し、「それでも汚染は限られていると言い張るのか」と批判しました。

 また、村松氏は、都が豊洲地区の汚染対策として「低価格、短期間で実施できる新工法」を検討していることを、新技術が実用化されていないことなどを示し、「未確立の技術の実験場にするのは許されない」と批判。「豊洲のような大規模な敷地は不要で、現地再整備は可能だ」と強調、市場関係者と話し合い、現地再整備に立ち戻るよう求めました。

 石原知事は「種地(施設の一時移転用地)がない」などうそまでついて現地再整備は不可能と言い張り、比留間英人中央卸売市場長は環境基準の千倍以上の物質が検出された場所は限られるとして、「汚染範囲は限定的」と強弁。村松氏は再質問で、中央区が種地はあると言っている事実を示し、「千倍以下の汚染は安全というのか」と厳しく批判しましたが、知事は答弁に立たず、比留間市場長も同じ答弁を繰り返すだけでした。



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