2008年9月26日(金)「しんぶん赤旗」

将棋新人王戦決勝 第2局

佐藤四段、熱戦制す


写真

(写真)優勝した佐藤天彦四段(左)と星野良生三段(右手前)。中央は立会人の森下卓九段=25日、東京・千駄ケ谷の将棋会館

 佐藤天彦四段が星野良生三段に先勝して迎えた第三十九期将棋新人王戦決勝三番勝負第二局は二十五日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で行われ、午後六時七分、後手の星野三段が投了し、佐藤四段が勝利しました。

 午前十時、立会人の森下卓九段、奥原紀晴赤旗編集局長らが見守るなか、対局開始しました。

 出だしは後手星野三段のゴキゲン中飛車戦法でした。12手目、△5五角▲8八角と一度交換した角を互いに打ち合って珍しい局面となりました。その後星野三段は飛車を7筋に振り直して、堅固な矢倉囲いを築きます。

 それにたいして、陣形をまとめにくくなった佐藤四段は33手目に▲5八玉と寄って右玉の長期戦を目指しました。

 「序盤は星野三段が一本取った形です」と森下九段はいいます。

 中盤戦は、両者とも中央に金銀の駒を集めて5筋から本格的なたたかいが始まりました。星野三段が△5五歩と仕掛けたのにたいし佐藤四段は▲7六歩と辛抱の手で応じます。その後、桂馬の交換、銀と桂馬の交換などめまぐるしい攻防が繰り広げられ、控室の形勢判断も「佐藤良し」「いや、星野良し」と揺れ動きました。

 83手目、佐藤四段は▲7四銀打から後手の角を取る意表の攻めを見せ、終盤の攻め合いで競り勝ちました。

 佐藤四段の話 一局目も今日も作戦負けで苦しい将棋でしたが、なんとか一気にやられないように頑張りました。

 星野三段の話 ▲5六桂(69手目)をうっかりしていました。終盤は勝負手があったかもしれません。

先▲四段 佐藤天彦
  △三段 星野良生

▲2六歩△3四歩▲7六歩△5四歩▲2五歩△5二飛▲2二角成△同銀▲9六歩△3三銀▲6八玉△5五角▲8八角△7四歩▲4八銀△3二金▲5八金右△8二角▲7八銀△7二飛▲5六歩△6二銀▲5七銀△4一玉▲4六歩△5二金▲3六歩△4四歩▲4七金△4三金右▲3七桂△5三銀▲5八玉△9四歩▲2九飛△6四銀▲4八玉△3一玉▲6八金△5五歩▲同歩△同銀▲5六歩△6四銀▲3八玉△7五歩▲同歩△同飛▲6六歩△7二飛▲6七銀△2二玉▲4五歩△同歩▲同桂△4四銀▲4六歩△5五歩▲7六歩△3三桂▲同桂成△同金寄▲6五歩△同銀▲5五歩△4三桂▲3七金△5五桂▲5六桂△5三銀▲6四歩△同銀▲同桂△同角▲5六銀左△5四銀▲6六銀△4三桂▲6五銀打△同銀▲同銀直△8二角▲7四銀打△4七歩▲8三銀成△5二飛▲8二成銀△同飛▲5五銀△8七飛成▲7七角打△5五桂▲同角△4八歩成▲同玉△4四歩▲6七歩△8五竜▲5四銀△6四銀▲4四角△5五歩▲3三角成△同玉▲4五桂△4四玉▲5六桂△5四玉▲7七桂△5六歩▲8五桂△5七銀▲3八玉△4八銀打▲5一飛△6五玉▲7五金△同銀▲5五飛成△7六玉▲7九飛(投了図)まで121手で佐藤四段の勝ち

図

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