2008年9月19日(金)「しんぶん赤旗」

汚染米――自民農政に二重の重大責任

コメの義務的輸入やめ 流通の管理責任果たせ

横浜の演説で志位委員長


 日本共産党の志位和夫委員長は十八日、横浜駅西口で行った演説の中で、残留農薬やカビ毒に汚染された米が、酒、菓子、福祉施設の給食などに使われ、重大な社会問題になっていることについて自民党農政を批判しました。


 志位氏は、「企業の悪質な行為は言語道断、汚染米とわかっていながら国内に流通させた農水省の責任もきびしく批判されるべきだ」とのべつつ、この事態を招いた根本に、「自民党農政の二重の重大な責任がある」と指摘しました。

 第一は、年間七十七万トンもの輸入米(ミニマムアクセス米)を、必要もないのに無理やり輸入してきたことです。三笠フーズなど渦中の四業者が国から買った汚染米のうち八割は、輸入米でした。

 第二は、二〇〇四年に「小泉改革」の農業版としてすすめられた「米改革」で、米を扱う業者の許認可規制をいっさいなくし、届け出さえすればだれでも米売買に参入できるようにしたことです。政府が、コメ流通の管理責任を完全に放棄したことが、悪質な業者が暗躍することにつながりました。

 これらの責任をきびしく指摘した志位氏は、「政府は、ミニマムアクセス米の義務的輸入を中止し、主食である米流通の管理責任を果たすべきです。安全な食料は日本の大地から――自給率向上への真剣なとりくみこそ必要です」とのべました。


 ミニマムアクセス(MA) WTO(世界貿易機関)農業協定に基づく最低輸入機会のこと。本来、「輸入機会」の保証にすぎませんが、日本政府は「義務」だとして外国産米を輸入し続けてきました。国内産米を圧迫し、米価下落の要因となっています。


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