2008年9月7日(日)「しんぶん赤旗」

人権・平和 憲法の力で

障害者・患者9条の会が集い


 障害者・患者9条の会は六日、結成三周年企画「人権と平和を考えるつどい」を東京都東村山市の国立ハンセン病療養所多磨全生園で行い、八十人が集まりました。

 シンポジウムには、若い世代も多く参加しました。大学の先生に紹介されて来た社会福祉を学ぶ大学四年の女性(21)は、「午前中は、ハンセン病資料館を見てきましたが、ひどい人権侵害が行われ、戦後は、元患者のみなさんが憲法を掲げてたたかったんだなと思いました」と話していました。

 シンポジウムで、ハンセン病元患者の平沢保治元全生園患者自治会長は、「戦前の日本は、若者を戦場に送り、国内では『民族浄化』の掛け声のもと、患者を隔離し権利を踏みにじりました。人間らしく生きられる社会こそ何よりの財産です」と語りました。

 岩佐幹三被団協事務局次長は「私たちは政府の起こした戦争によって、原爆症という障害を受けることになった」と被爆体験を語り、「この間、ずいぶん九条を広げてきたと思う。日本国憲法は、人類の歴史と理念を受け継いだものです」と強調しました。

 市民運動家の吉川勇一氏は、軍事費が約五兆円ある一方、社会保障費が毎年二千二百億円減らされている問題を指摘しました。

 開会のあいさつでは、太田修平障害連代表が、福田首相の辞任表明に対し「誰が首相になろうとも、憲法を守るのは私たちの声と運動です」と述べ、吉本哲夫障全協会長が「福田首相は障害者自立支援法の問題を根本解決できなかった。平和と福祉を結びつけて取り組んでいきましょう」と呼びかけました。



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