2008年8月30日(土)「しんぶん赤旗」

日亜化学偽装請負

告発者に雇い止め通告

JMIU労組が抗議


 日亜化学(徳島県阿南市)の偽装請負を告発した全組合員に対し、派遣元のシーツービーテック(CTB)が二十九日、日亜側から仕事の打ち切りがあったとして、九月末の雇い止めを通告しました。両社は徳島労働局から二十日、二〇〇五年一月に続いて偽装請負を認定されたばかり。組合員を直接雇用しない日亜化学と、派遣元の雇用責任を果たさないCTBの社会的責任が問われています。

 CTBは同日、JMIU(全日本金属情報機器労組)に、「日亜から九月末をもって契約を打ち切る通告があり、雇い止めになる」と連絡。JMIUは、日亜化学での別の仕事を保障するよう求め、団体交渉を申し入れました。

 雇い止めについて、JMIU徳島地本の森口英昭委員長は、「違法な偽装請負で働かせた日亜化学は、組合員らをただちに正規雇用すべきであり、告発者の契約を打ち切るなど許されない」と批判。また、日亜化学の仕事を現在も求人中のCTBが、今回の解約だけで組合員を解雇することに抗議しました。

 組合員は〇三年六月以降、偽装請負で働かされ、〇六年十月に申告。日亜化学は派遣社員千六百人全員の直接雇用と正社員化の約束を守らず、組合員を職場から放り出しました。

 抗議の世論に押され、日亜化学は子会社の日亜興業を通じて仕事を発注。組合員は昨年十月から日亜興業に派遣され、日亜構内の草むしりなど清掃をしてきました。



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