2008年8月23日(土)「しんぶん赤旗」

政党助成金を廃止

障害者支援基金に回す

ボリビア


 【メキシコ市=島田峰隆】南米ボリビアの上下両院は二十日、一九八〇年代に導入された政党助成金制度を廃止する法案を賛成多数で可決しました。これによって生じる資金は、障害者支援の基金に充てられます。

 法案は、選挙が行われる年度かどうかにかかわらず「政党への国家からの財政支援を廃止する」と規定。毎年、各党に配分されていた約四千万ボリビアノ(約六億二千万円)は「連帯基金」に充て、障害者支援に活用するとしています。

 法案はモラレス大統領率いる与党、社会主義運動(MAS)が提案。野党の反対もあり、十九日の審議は二十日未明にもつれこみました。ラパスからの報道によると、国会前には障害者の人たちが多数集まって審議を見守りました。

 各党は助成金を選挙宣伝費、セミナー代、党員登録活動費などに自由に使ってきました。

 MASのグスタボ・トリコ下院議員は、本紙の電話取材に対し、「政党助成金は、使途不明金や不正利用が後を絶たず、国民の批判を浴びてきた。MASは二〇〇二年以来、助成金を全額返還し、自前で資金をつくっている。貧しい国民がいる一方で政党がぜいたくをするのは間違いだ」と廃止を歓迎しました。


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