2008年8月12日(火)「しんぶん赤旗」

米軍撤退期限を明確に

地位協定案

イラク外相が主張


 【カイロ=松本眞志】イラクのゼバリ外相(クルド人)は十日、ロイター通信のインタビューで、現在米国と交渉中の駐イラク米軍地位協定に明確な米軍撤退期限を盛り込むことを初めて主張しました。

 ゼバリ氏は、地位協定締結に向けての米側との合意は間近だとし、九月初旬にはイラク連邦議会に協定案が提出される予定だと発言。一方で、米軍撤退期限を明示しない協定案の受け入れは、「あり得ない」と答えました。

 ゼバリ氏の発言は、米軍撤退期限の明確化を求めるイラク政府高官の発言としては、これまででもっとも調子の強いもの。同氏はもともと、地位協定締結推進派でしたが、圧倒的な国民の米軍地位協定反対の声を前に、「米軍撤退期限とセットにした地位協定案」へと態度を変えざるを得なくなってきています。

 イラクのマリキ首相も七月、米軍撤退期限の明確化を求め、二〇一〇年十月末を期限とする米軍の完全撤退を要求しました。



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