2008年7月4日(金)「しんぶん赤旗」

核兵器廃絶求める

世界宗教者会議 G8に提言


 G8洞爺湖サミットに向けて札幌市で開かれていた世界宗教者会議は三日、核兵器廃絶や具体的な温暖化対策を求める提言書を採択し、日本政府に提出しました。同会議は同日、閉幕しました。

 提言は、戦争による環境破壊など「環境と戦争の密接な関係」に注目するよう求め、「温室効果ガス排出量を規制しようとしながら、その一方で軍事費の拡大を続けることは、由々しき矛盾である」と指摘。軍事費削減や京都議定書を補う拘束力のある枠組みの策定などを求めています。

 また、「一切の核兵器の廃絶」を求め、核保有国に対して、「可及的速やかに保有する核兵器廃絶の責務を行動に移さなければならない」と述べています。

 そのほか、「食料不足に対応する世界的な指導力の発揮など、テーマごとの課題を提起。「G8が議論の対象として受け入れ、行動計画の中に含める」ことを求めています。

 会議はWCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会が主催し、二十二カ国の正式代表百人を含む三百人が出席。それぞれの宗教的立場から意見を交わしました。

 半田孝淳天台座主ら諸宗教指導者による祈りの儀式のあと、庭野日鉱日本委員会理事長が大野松茂官房副長官に提言書を渡しました。



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