2008年7月2日(水)「しんぶん赤旗」

統制・競争教育を推進

初の「基本計画」 閣議決定


 政府は一日の閣議で、今後五年間の教育政策の目標を定めた教育振興基本計画を決定しました。改悪教育基本法(二〇〇六年十二月成立)に基づき、初めて策定されたものです。

 計画は本文第一章で、「改正教育基本法の理念の実現に向け、今こそ我が国は改めて『教育立国』を宣言し、教育の振興に取り組む」と強調しています。しかし、予算の拡充につながる表現は原案にあったものがことごとく削除されました。

 全体を通じて、「愛国心教育」や競争教育の推進を目指す改悪教育基本法の、全面的な具体化を図ったものになっています。

 今後五年間に取り組むべき施策として、▽新学習指導要領や全国学力テストの実施などにより世界トップの学力水準を目指す▽道徳教育や伝統・文化に関する教育を推進し、規範意識を養う▽めりはりある教員給与体系、教員免許更新制を着実に実施する―などを掲げました。国による教育統制を強め、子どもと学校を競争に駆り立てる項目が目白押しです。

 文部科学省は、教育投資について「国内総生産(GDP)比5%を上回る水準」を、教職員定数について「二万五千人程度の改善」を盛り込むことを目指していました。しかし財務省などが難色を示し、最終的には「諸外国の教育投資の状況を参考にする」「定数のあり方について検討」などの表現にとどまりました。

 日本共産党の石井郁子副委員長は一日、計画は「教育の自主性を侵し、子どもたちの柔らかい心を国の定める鋳型に押し込める」ものだと厳しく批判する談話を発表しました。


 教育振興基本計画 改悪教育基本法第一七条で策定が義務付けられました。教育振興の基本方針や計画を定め、国会に報告します。自治体はこの計画を参考に、地域の実情に応じた計画を定めるよう努めるとされています。文部科学省は〇七年度中の策定を目指していましたが、財務省との調整が難航して大幅に遅れました。



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