2008年6月30日(月)「しんぶん赤旗」

「外交の成果」に注目

「北」核申告で英紙報道


 【ロンドン=岡崎衆史】北朝鮮が二十六日に行った核計画の申告について、英主要紙二十七日付は、「重大な一歩」「現実主義の勝利」「外交が成功しうる証明」などと報道しました。

 ガーディアン紙は、「朝鮮半島は非核化に向けて重大な一歩を踏み出した」と評価。「双方(米国と北朝鮮)が妥協の動きを示した。これは、他の二つの『悪の枢軸』国であるイラクとイランへのブッシュ政権の対応と対照的だ」と指摘しました。

 インディペンデント紙は解説記事で、「第一期ブッシュ政権で猛威を振るった新保守主義のイデオロギーに対する現実主義と実用主義の勝利だ」と指摘。もしも今回の申告が北朝鮮の核兵器放棄への転換になるのならば、「ジョージ・ブッシュ(米大統領)がかつてあざ笑った二つの事、忍耐と多国間外交がもたらしたものだ」と述べました。

 タイムズ紙は、「北朝鮮と米国は和解に向け、朝鮮戦争以来最大の一歩を踏み出した」と報道。さらに、「北朝鮮の申告と米国の対応は、粘り強い外交が成功しうる最も目に見える形の証明だ」と述べました。

 同紙は社説も掲載し、米政府が北朝鮮のテロ支援国家指定解除手続きに着手したことについて、「かつて『悪の枢軸』と呼んだスターリン型国家に対する重大な政策転換」と分析し、「北朝鮮と(東アジア)地域にとって非常に重要な一歩」と評価しました。

 特に、周辺地域への影響について、「東アジアの地域安全保障では、孤立国家が核兵器を使用する脅威を恐れずにすむ」と分析。ただ一方で、「非常に長い道のりの一歩」とも述べ、非核化の実現は、今後の検証作業などによるとしました。



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