2008年6月20日(金)「しんぶん赤旗」

襲う燃油高 漁民「限界」

国よ、いさり火守れ

北海道集会

紙議員「支援策へ全力」


 「食料生産を担う漁業を守れ」「水産物の安定供給に、国は責任を果たせ」。力強い唱和が響きました。十九日、燃油高騰で窮地に立つ北海道内の漁協組合長や役員ら五百人が札幌市に集まり、「北海道漁業代表者緊急集会」が開かれました。


 「漁業存亡の危機! 燃油価格を下げろ」ののぼり、赤銅色に日焼けした組合長らが「燃油が高くて出漁できん」と書いた黄色いゼッケン、赤い鉢巻を締め、会場をびっしり埋めました。

 漁業用燃油の高騰は漁民の経営を直撃、深刻な状況に陥っています。A重油の価格は一キロリットルあたり十万円を超え、二〇〇四年比で二・五倍もはね上がり、さらに今後も価格上昇が予測されます。

 「いか釣り漁はまともに燃油高騰のダメージを受けます」というのは、余市町でいか釣り漁に従事する北後志いか釣漁業船主協議会の図司貞一会長。「二日間の休漁は、かつてない漁師の反乱です。漁師の腹の底からの叫びを受けとめ、浜のいさり火が消えないうちに国は対策を打ってほしい」

 様似町で、サンマ漁を営む、道さんま漁業協会の八木田和浩会長も「今までの経営努力をすべて水泡に帰すことになる。このままでは廃業か倒産しかない。小手先の対策でなく、直接的な支援と利用しやすい大胆な制度で安心、安全で積極的に操業できるようにしてほしい」と求めました。

 道漁連の櫻庭武弘会長は「もはや省エネ操業の自助努力も限界を超えています。漁業者と水産関係団体が一丸となって緊急異常事態を打破し、安心、安全な水産物の安定供給体制を確保し、漁業生産活動が継続できるよう運動をすすめたい」とあいさつしました。

 集会後の道漁業協同組合長会議では、各党の国会議員が来賓あいさつ。

 日本共産党の紙智子参院議員は、原油値上がりの大きな原因である投機を規制するルールを確立する重要性を強調。「皆さんの要求は当然です。政府が直接、燃油価格へ補てんをできる支援策を行うべきで、日本共産党は実現のために全力をあげます」とのべ、大きな拍手に包まれました。


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