2008年6月16日(月)「しんぶん赤旗」
“戦争の地”が“団結の場”へ
ボリビアとパラグアイが式典
【メキシコ市=島田峰隆】ボリビア南部タリハ州で十四日、二十世紀前半に同国とパラグアイの間で起きた戦争の終結七十三周年を記念する式典が開かれました。ボリビアのモラレス大統領は、五月に発足した南米諸国連合に触れ、「かつての戦争の地が、今は南米、ラテンアメリカの統合のための団結の場となっている」と強調しました。
式典には同大統領のほかパラグアイのドゥアルテ大統領とルゴ次期大統領が参加。両国は一九三二年から三五年にかけて、国境地帯のチャコ地方の領有をめぐって戦火を交えました。背後には同地方の石油開発をめぐる西側諸国企業の介入があったといわれます。
モラレス大統領は「国民や政府、大統領が仕組んだ戦争ではなく、外国の利害によって仕組まれた戦争だ。その暗い歴史を思い起こす機会だ」「私は資本を少数の手に集中する経済政策を信用しない」と述べました。
ドゥアルテ大統領は「われわれには国民と将来世代の幸福のために団結して取り組む義務がある。この友情、友好が決して壊れないように願う」とこたえました。

