2008年6月11日(水)「しんぶん赤旗」

医療費

1兆4400億円 3年で減

経財会議財界試算 「骨太」に消費税増税


 御手洗冨士夫キヤノン会長(日本経団連会長)ら経済財政諮問会議の四人の民間議員は十日、同日の会合に、二〇一一年度までに医療費の「効率化」で一兆四千四百億円削減できるとした試算を提出しました。このうち国費分は〇九年度からの三年間で、三千二百億円程度を削減できるとしています。

 試算は、複数の病院を受診する際の検査の重複をなくすことで年二百億―三百億円程度の医療費を抑制。後発医薬品(ジェネリック)の利用率を欧米並みに高めることで年七百億円程度の医療費を抑制できるとしています。

 政府の「骨太の方針2006」は社会保障関係費の自然増を毎年二千二百億円(国費分)抑制する方針を掲げています。民間議員は、年一千億円程度の医療費抑制に加え、雇用保険の国庫負担(年千六百億円)の「見直し」などを加えれば、政府方針を達成できるとしています。

 民間議員の試算は、政府・与党の一部からも社会保障費の「抑制は限界」との声が上がるもと、あくまで抑制を続けるべきだという見解を示したものです。

 一方、同日の会合に示された「骨太の方針2008」の骨子案では、消費税率引き上げを含む「税制抜本改革」の論点整理などを盛り込みました。



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