2008年6月5日(木)「しんぶん赤旗」

後期高齢者医療廃止 一刻も早く

4野党 東京巣鴨 宣伝


 七十五歳以上を対象にした後期高齢者医療制度の廃止を求める四野党共同の街頭宣伝が四日、東京都豊島区巣鴨のとげぬき地蔵がある商店街前で行われました。日本共産党、民主党、社民党、国民新党の野党四党は共同で同制度の廃止法案を参院に提出。国会では本格審議が始まり、廃止法案の成立に期待が高まっています。


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(写真)後期高齢者医療制度廃止法案を成立させようと開かれた4野党共同の街頭演説で訴える志位和夫委員長=4日、東京・巣鴨

 国会議員、秘書らは、四党連名のビラなどを配って、お年寄りに差別医療を持ち込む後期高齢者医療制度の廃止をアピール。日本共産党の志位和夫委員長、民主党の小沢一郎代表、社民党の福島瑞穂党首、国民新党の自見庄三郎副代表など四党の幹部がズラリと並び、集まったお年寄りからは「がんばって」の声援が飛び交いました。

 志位氏のほか、各党幹部は「七十五歳を過ぎたお年寄りに安上がりの医療を押し付ける制度だ」(自見氏)「野党四党が提出した廃止法案の成立に力をかしてほしい」(福島氏)と演説。小沢氏は街頭で手を振って聴衆に応えました。

 社民党の土井たか子名誉党首、民主党の渡部恒三最高顧問も訴えました。日本共産党の石井郁子副委員長、大門実紀史参院議員も参加しました。

撤廃の一点で共同 安心の医療制度を

志位委員長が訴え

 志位氏は、後期高齢者医療制度に対し、政治的立場の違いを超えて、全国で怒りが噴き出しているとのべ、「廃止・撤廃の一点で力をあわせ、一刻も早くこの間違った制度をやめさせよう」と訴え、聴衆から割れるような拍手を受けました。

 制度の最大の問題点は、七十五歳以上の年齢を重ねたというだけで、別枠の保険制度に囲い込まれ、差別医療を押し付けられることだとし、「『現代のうば捨て山』というほかない、許しがたい非人間的制度だ」と強調。お年寄りから「そうだ」の声があがりました。

 長寿の人が増えれば増えるほど保険料が増え、一方では保険で受けられる医療は次々と切り縮められていくというひどい仕組みを告発。「年齢を重ねたら、みんなでお祝いして医療費はただにしようというのがまともな政治だ」とのべました。

 志位氏は、政府・与党側が「元に戻せというのは無責任」などと言っているが、「無責任なのは与党の側だ」と指摘。「まずはこの差別制度を撤廃して元の制度に戻す。その上で、国民がみんなで議論して、財源の問題を含めて安心できる医療制度をつくるというのが、ものの道理ではないでしょうか」と力説し、拍手に包まれました。

 志位氏の訴えに「その通り!」と声をあげた埼玉県川口市の七十六歳の男性は「この制度は、手直しではなく、一日も早く廃止にしなければだめだ。その上で、志位さんのいうように、みんなでいい制度をつくるべきだ」と力を込めました。



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