2008年5月31日(土)「しんぶん赤旗」

米兵の自殺115人 昨年

43%が帰還兵

統計開始後、率は最悪


 【ワシントン=西村央】米陸軍兵士の自殺が二〇〇七年は百十五人で、〇六年と比べて12・7%増加し、自殺率では一九八〇年に統計をとり始めてから最悪となっていることが二十九日明らかになりました。米メディアが米陸軍の表明をもとに報じました。

 自殺者数には米陸軍の現役兵士に加え、州兵、予備役の兵士が含まれています。

 自殺者の43%を占めたのは帰還兵でした。帰還兵についてはこれまでも心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患っているケースが多いことが専門家から指摘されていました。

 戦闘地域に送られているさなかに自殺した兵士は、イラクで三十二人、アフガニスタンで四人。両国への派兵回数でみると、最初の派兵後に自殺したのは24%、二―三回の派兵後は7%でした。また一度も派兵されないまま自殺した兵士も26%にのぼります。

 自殺を試みた兵士の数は〇七年は九百三十五人となっていることも明らかになりました。

 米陸軍兵士の自殺者はイラク侵攻後、年々増加しており、〇四年は六十七人、〇五年は八十五人、〇六年は百二人です。



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