2008年5月26日(月)「しんぶん赤旗」

新幹線も海峡道計画

調査に41億円支出

穀田議員が明らかに


 無駄遣いだと批判を浴びている海峡横断道路計画ですが、紀淡海峡と豊予海峡に、道路とは別に新幹線の海底トンネルを建設する計画が存在していることがわかりました。二十三日の衆院国土交通委員会で日本共産党の穀田恵二議員が明らかにしたもので、海底地質調査に合計四十一億円が使われていました。

 計画は、四国新幹線(大阪から徳島、高松、松山を通り大分を結ぶ四百八十キロの路線)で、一九七三年に基本計画路線に決められました。豊予海峡の調査費は、七四年度から八七年度で十六億円。紀淡海峡は八三年度から二〇〇七年度まで二十五億円で〇八年度も予算計上されています。

 穀田氏が「〇八年度も一億円を予算に計上しているがどうするのか」とただしたのにたいし、国交省の大口清一鉄道局長は、海峡横断道路の調査中止など事業予算の見直しもあり、「当面、着工のめどがたたない。〇八年度の調査費は執行しない」と答弁しました。

 穀田氏は、「海峡の上に道路橋を架け、海底にはトンネルを掘る。こんな無謀な計画はきっぱりやめるべきだ」と厳しく批判しました。

 大口鉄道局長は「調査は中止するが、(計画は)不要と判断したものではない」と述べ、計画継続の意向を示しました。


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