2008年5月23日(金)「しんぶん赤旗」

紛糾終結を合意

野党に16の閣僚ポスト

レバノン


 【カイロ=松本眞志】レバノン政治危機にかんする話し合いが続いていたカタールの首都ドーハで二十一日、レバノンの各会派は紛糾終結のための合意を全会一致で確認しました。

 合意内容は、(1)野党勢力の閣僚ポストを十六、与党を十九とし、残り三を新大統領が配分する(2)首都ベイルートのマズーラ、アシュラフィーエ、バシューラ各地区の国会議員定数をそれぞれ、十、五、四とする(3)政府軍の管理下にない組織が保有する武器等の問題については新大統領が解決をはかる(4)新大統領選出は五月二十三日までに実施される―など。新大統領選挙については二十五日に行われるとの情報もあります。

 イスラム教シーア派組織ヒズボラやアマルなど野党勢力の閣僚ポストは、以前は六つでしたが、今回の合意で十増の十六となり、要求していた閣議での拒否権を手に入れることになりました。

 野党ヒズボラのラード代表は「全会派の要求を満たしたわけではないが、合意はバランスがとれている」と賛同を表明。与党未来運動のハリリ党首は「われわれはこの間の対立で深く傷ついたが、私と支持者は合意を支持している」と語りました。


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