2008年5月21日(水)「しんぶん赤旗」

「日本酪農の限界だ 乳価引き上げよ」

農家・獣医師・飼料業者

“一揆”集会・デモ


 東京都の銀座・有楽町周辺で二十日、酪農家や獣医師、学生、飼料業者の人たち三百人のパレードがおこなわれました。


 「酪農一揆」などと訴える五十本以上のムシロ旗やのぼり旗が掲げられました。「日本の牛乳は世界一です。外国では日本で許可されない物質や成長ホルモン剤も使っています。日本の酪農を守りましょう」と訴えました。

 主催したのは、「安全安心な国産牛乳を生産する会」。輸入のエサ高騰が続くなか、さまざまなつながりを生かして酪農危機突破の行動を呼びかけたものです。農民連の白石淳一会長も参加しました。

 欧米諸国では飼料値上げ分を生産者乳価に転嫁していることを紹介し、「生産者乳価アップを」と訴えました。数寄屋橋交差点周辺で見ていた女性(61)は、「農家も大変ですね。中国製ギョーザ事件のこともあるし、少し高くても国産を応援したい」と話します。

 パレードに先立ち、約五百人が東京都の日比谷野外音楽堂に集まり「乳価あげなきゃシンポジウム」。会代表の湯浅清春さん(千葉県船橋市の酪農家)は「ぎりぎりの訴えだ」とあいさつ。五十年以上酪農をしているという埼玉県の男性(63)も、「もう我慢している余裕はない。組合幹部を励まし値上げ運動をしよう」と呼びかけました。

 獣医師らも「牛の治療費も出ない状況」と連帯。獣医師をめざす女性(23)は「農家は赤字続きなのに、日本はなぜ酪農家だけに負担を押しつけるのか。そんなのはおかしい」とあいさつし拍手をうけました。



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