2008年5月20日(火)「しんぶん赤旗」
家電重大事故 エアコン最多73件
火災頻発 16件に欠陥の疑い
死亡や重傷、一酸化炭素中毒、火災などの重大製品事故の報告・公表制度を盛り込んだ改正消費生活用製品安全法の施行から五月で一年。この間経済産業省が公表した、電気製品の事故報告を製品別にみると、エアコン(室内機/室外機)による事故が七十三件と最も多くなっています。
事故による火災が頻発しています。昨年十二月三十日、愛知県で発生した事故で三人が死亡、今年二月二十八日に愛媛県で起きた事故でも一人が死亡しています。いずれの事故も原因調査中です。
経済産業省が分析している事故原因では、製品の欠陥が疑われるものが十六件にのぼります。製品の焼損が激しいなどで原因不明のものが九件、製品が原因でないと判断されるもの九件、原因特定のために調査中のもの三十九件となっています。
室外機の事故が五十件で、全体の七割をしめています。室外機事故で製品の欠陥が疑われるものは十一件。製品が原因でないと判断される八件の事故でも、ムカデが室外機の制御基板に侵入して事故になったもの、設置時の施工不良など、使用者に責任のないものが含まれています。
エアコン事故で公表されているメーカーは、ダイキン工業、シャープ、富士通ゼネラル、東芝キヤリア、松下電器産業、三菱電機、三菱重工、三洋電機、富士電機総設の各社です。
事故について、経産省製品安全課は、特定部品による同種事故かどうか、特定社で多発していないかなどを注視しているところだとし、「より詳細に分析した上で、今後の対応をとっていく」といいます。
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