2008年5月13日(火)「しんぶん赤旗」

中国・四川省でM7.8

数千人死亡の恐れ

中学倒壊、900人生き埋め


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 【北京=山田俊英】中国西部・四川省で十二日午後二時二十八分(日本時間同三時二十八分)、大きな地震が起きました。国家地震局によると、地震の規模はマグニチュード(M)7・8、震源地は省都・成都市の北西百五十キロの汶川(ぶんせん)県。民政省は午後六時までの集計で死者数を百七としています。

 成都で四十五人、四川省と隣接する甘粛省でも十人が死亡しました。また直轄市の重慶の北部、梁平県では小学校二校が倒壊し四人が死亡、百人以上が負傷しました。大勢ががれきの下敷きになっていると伝えられます。雲南省でも死者が確認されました。

 四川省成都市郊外の都江堰市では九百人近い中学校生徒が生き埋めになっています。

 震源の汶川県の状況は外部との通信が途絶え、わかっていません。同県はアバ・チベット族チャン族自治州にある農村地帯で、人口約十一万人の半数がチャン族、チベット族など少数民族です。

 胡錦濤国家主席は救援を指示。温家宝首相が陣頭指揮のため成都に入りました。軍や関係機関が被災地に出動しました。

 中国国営中央テレビによると、成都では大きな揺れが一分あまり続き、ビルの外壁やガラスが割れて落下。建物の中にいるのを恐れる人々が夜になっても路上や公園に避難しました。

 重慶市の日本総領事館によると、四川省、重慶市で在留邦人の被害情報は十二日夕の段階で入っていません。

 四川省や隣の雲南省ではM7級の地震がたびたび起きています。M7・8は二十四万人が死亡した一九七六年の河北省唐山地震と同規模です。


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