2008年5月10日(土)「しんぶん赤旗」
東京大空襲訴訟
専門家・原告の尋問を
裁判所に署名5000人分を提出
東京大空襲訴訟の原告団と弁護団、支援する会は九日、空襲の惨禍を明らかにするため、東京地方裁判所に対し証人として専門家六人と原告三十人の尋問を行うよう東京都千代田区の同地裁前で宣伝しました。
十人が参加し、同地裁に「被災者の人権を保障する判決を求める署名」五千人分を提出しました。
行動は連続的に行い、今後も同地裁に原告らの声と署名を届けます。現在十二万八千三百九十三人分が集まり、これまでに七万一千五百人分を提出。目標は百万人。裁判所に送る要請はがきも作成中です。
原告団は空襲犠牲者だけが未補償なのはおかしいと、政府に対し補償と謝罪を求めています。原告団長の星野ひろしさんは「道理ある私たちの願いが実現できるよう協力してほしい」と訴えました。弁護団長の中山武敏弁護士は、国が被害事実に関する答弁を一切せず、証人尋問も必要ないというのは「裁判制度を否定するもので不当だ」と語りました。
裁判支援のビラを手渡していた支援する会の女性(70)は、自身も東京大空襲を体験。家族全員が無事で、家も焼かれずに済みました。食べる物に困り、疎開先で「東京っ子」といじめられました。「絶対に戦争を起こしちゃいけない。憲法九条を変えちゃいけない」という思いで平和運動に参加しているといいます。

