2008年5月10日(土)「しんぶん赤旗」

84時間連続勤務

名ばかり管理職

東京地裁 SHOP99元店長提訴

賃金8万円減 残業代なし


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(写真)記者会見するSHOP99の元店長、清水文美さん(左から2人目) =9日、厚生労働省

 二十四時間営業の安売りチェーン店「SHOP99」(九九プラス・東京都小平市)の元店長、清水文美さん(28)が九日、「名ばかり管理職」として残業代もなく長時間働かされ、健康を壊して休職に追い込まれたとして、残業代と慰謝料など約四百五十万円の支払いを求める訴訟を東京地裁に起こしました。

 提訴後会見した首都圏青年ユニオン組合員の清水さんは、「入社後一年足らずで働けなくなるとは思わなかった。会社は人を人として扱ってほしい」と訴えました。

 清水さんは二〇〇六年入社後、九カ月で店長にされました。管理監督者扱いされ、残業代は払われず、店員時代より賃金は八万円もダウン。アルバイトがいない時間も代わりに働かざるをえず、二十九日間の連続勤務や四日間で連続八十四時間労働など過酷な労働が原因でうつ状態と診断され休職中です。清水さんは「慢性的な人手不足で、いつ帰れるのか、休めるのかわからない状態だった」と語りました。

 訴状では、労働時間に裁量もなく、全従業員の七割が店長にされているとみられることなどをあげて、管理監督者ではないと指摘しています。

 笹山尚人弁護士は「労働実態を見ても管理監督者にあたらない。社会問題化している“名ばかり管理職″だ」と強調。同ユニオンの河添誠書記長は「やっとつかんだ正社員の仕事で過酷な労働を強いられた。若者の雇用破壊の中で起きている問題だ」と指摘しました。

九九プラス広報 訴状が届いていないので、コメントは差し控える。

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