2008年5月2日(金)「しんぶん赤旗」
被団協事務局長、原爆語る
ＮＰＴ準備委で各国代表に
原水爆禁止日本協議会（原水協）によると、ジュネーブで開催されている二〇一〇年核不拡散条約（ＮＰＴ）再検討会議にむけての第二回準備委員会で四月二十九日、日本被団協の田中熙巳（てるみ）事務局長が広島・長崎の被爆者を代表して発言しました。準備委員会に、核軍縮、核不拡散の課題などについての意見を反映するため、三時間にわたってＮＧＯプレゼンテーションがおこなわれたものです。
核保有国を含め各国政府の代表が出席する中、田中氏が最初の発言にたちました。五人の身内を奪われ、十三歳の少年の手で伯母を野原でだびにふした自らの被爆体験とともに、今も続く原爆の被害を証言。そして二〇〇〇年ＮＰＴ会議での核保有国も合意した核兵器廃絶の「明確な約束」の実行を強く訴えました。
核不拡散に関する技術的な発言も少なくない中、体験にもとづく切実な訴えは多くの出席者の胸を打ちました。
会議では、平和市長会議の秋葉忠利・広島市長も発言、新たに提案した核兵器廃絶のための「ヒロシマ･ナガサキ議定書｣への支持を訴えました。また準備委員会には日本原水協も代表を派遣しており、田中氏とともに各国代表部への要請行動などを予定しています。
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